うさぎの誓い
ついに今年もやってきた、旧正月。日本では、なかなか触れ合う事の出来ない、チャイニーズニューイヤーという文化なのだけれども、最近、中国の富裕層が元気いっぱいになってきているため、日本でもこの時期になると多くの中国人や香港人達が訪れているのを見かけるはずだ!
日本ではびっくりするほど、マイナーなお祝い事だけれども、アメリカやカナダ、オーストラリアなどのチャイニーズコミュニティのお祝いの仕方は半端じゃない!!さすが、世界最大の人口を誇る国、中華人民共和国。海外に住んでいるチャイニーズ、タイワニーズ、ホンコニーズの輪の広さは驚くばかりだ!正直、ブリスベンのチャイナタウンに関しては決して大きいとは言えない規模だけれども、この人口が誇るように、海外ではチャイニーズニューイヤーは当たり前になってきた。ここはひとつ、異文化交流として、チャイナタウンに訪れてみるのはいかがでしょうか??
ご存知の通り、今年はラビットイヤーと呼ばれ、ウサギの年だ。英語では、そのまんまで、"Year of rabbit" と呼ばれる。あんまり、ラビットラビットといっていると、なんだか頭からラビット関根が張り付いて、全然どっかに行ってくれない!!笑なんて厄介なんだ!そういえば、日本の節分では年男と年女、いわゆるラビット生まれの人が豆まきの役をやるそうだ。改めて考えてみると、旧暦の名残も残っているが、どうしても日本は本正月がメインだから、あんまり親近感はわかない。しかし、世界ではこのチャイニーズニューイヤーこそが、ビジネス商戦の重要なキーポイントでもある。実際の数字は分からないが、クリスマスレベルのお金が動くのではなかろうか?
ブリスベンのチャイナタウンはシティと呼ばれるダウンタウンから少し離れた、郊外のサバーブ。Fortitude Valley、通称ヴァリーとと呼ばれる場所にある。シティから歩くと、20分位はかかってしまうけど、歩いていけない範囲ではないし、バスにホップインしちゃっても良いと思う。
[フォーティチュードバリー/チャイナタウンにて]
2月5日(土): 5pm - 10pm
2月6日(日): 11am - 5pm
他にもSunny Bankと呼ばれる、巨大なチャイニーズエリア(こっちの方がバリーのチャイナタウンよりでかいと思う)でも、たくさんのイベントをやっているので、電車にホップインしちゃってもアリだ!
オーストラリアに来てまで、何故チャイニーズニューイヤー?とも思うかもしれないけれど、オーストラリアに住んでいれば、中国人や台湾人、香港人の友達もいると思う。相手の文化知るチャンスだし、色々見ておくのは損はないと思う。何より、無料のイベントなのだ。イベント事にはとりあえず、参加しておけば、来週の話題にも事欠かないはずだ!!
しかし、このチャイニーズニューイヤーってのは思ったよりも、テンションがあがる。大変申し訳ないのだが、どうしてもイメージ的にしかめっ面印象のチャイニーズピープルだけれども、この日ばかりは過年と書き、[グゥォウ ネィエン]年越しを祝い、笑顔で祝う姿が見れるのは嬉しい。そして、ここから15日間の大騒ぎが続くのだ!
ハッピーニューイヤーは新年快楽 [シンネェン クォアイラ]と大声で! そして、心を込めて恭喜發財[ゴンシー ファーツァイ]!今年も実りよい年で繁盛しますようにと。
最後は新年早々一番の笑顔で、紅包拿来[ホンバオ ナーライ]といって、手のひらを上に両手を前に差し上げて!紅包ホンバオ下さい!という意味だ。
そのまま、赤い封筒をもらった、早速後ろを向いて、中身を確認して欲しい!笑
きっと、新年のお小遣いが入っているはずだ!!
わたしもはじめは驚いたのだが、チャイニーズニューイヤーの文化として、日本と似たお年玉をあげる文化があるらしい。確かに日本では当たり前の文化だったが、あげる事もなく、もらう事もない、このミドルな状態ではすっかり昔のことになってしまっていた。まさか、日本では当たり前のくせに、中国でも同じ文化がある事に、びっくりしちゃったワタシだけれども、オージーからしたら、お金をあげる行為って、相当びっくりすると思う。欧米では現金をお祝いであげるなんて、文化、全くないのだから。まぁ、最近はGift Certificate(ギフトサーティフィケイト)と呼ばれる商品券みたいなカードがあるけど、これも比較的誕生日やお祝い事の時が多く、クリスマスとかニューイヤーはまだ珍しい。
紅包拿来[ホンバオナーライ]は、この新年快楽から、始まる3拍子的な言い方で、ジョークで使われており、子供達が笑顔で来ると、どんどんホンバオをあげたくなってしまうらしい。はじめてが、わたしが紅包/ホンバオを拿来/ナーライしたのは、忘れもしない、台湾での出来事なのだ。昔、バンクーバーで留学生時代を送っていた頃に仲良くなった台湾人の友達を訪ねて、せっかくだから、中国語、いわゆるマンダリンもしっかりと勉強しようと思って、台湾へ飛び立ってみたのだった。
きっかけは些細な事だったけれども、昔のバンクーバー学生時代に、巨大チャイナタウンとも呼ばれる、アジア系のお食事を探したら、天下一品、ありとあらゆる本場チャイニーズフードが食せる、リッチモンドというサバーブ(郊外)に住んでいた頃、アジア系モールに行けば、とりあえず、全員わたしにマンダリンで話してくる。仕方がない事なのだが、世界で一番多いアジア人は中国人。とりあえず、中国語で話しかければ、まず間違いないと思っている人が多いので、アジア人とみたら、お構いなしにマンダリンだ。『俺はジャパニーズだ!』みたいな、鋭いナイフ的な時代もあったけど、ちょっと悔しいから、『我是日本人、不可能説中文』 "ワタシニホンジン、チュウゴクゴシャベレマセン" が通じて面白かったから、第2外国語として学びはじめた。今思えば、かなり昔だ。
そんなかんなで友達もいることだしで、住んでみた台湾だったけれど、丁度チャイニーズニューイヤーにぶつかっていたので、これでもかってほど、現地のチャイニーズニューイヤーを楽しませてもらった!! 当時通っていた、語学学校はもちろんChinese New Year Holidayで休みだったので、カナダの友人の紹介で台北へホームステイへと行く事になったのだ。エリックという名の、めっちゃイケメンの台北人で、ナイスなファミリーだったんだけど、エリックのおっちゃんが、新年快楽の後に、紅包/ホンバオをくれた!!
『ナニコレ?』と思って、謝謝[シィエシィエ]と、とりあえず言って開封するるとなんと、マネーが入っていたのだ。いやいや、と思ってアゲイン、見直してもマネーだ。現金だ。大した額ではないけど、確か300NTD。当時で約1000円くらいの額が入っている。びっくりしすぎたわたしは、『いえいえ、もらえません!』と言って、返そうとしたのを今でも覚えているが、台湾では客人にも紅包をあげるのだ。
なにせ、子供の友人、客人であるなら、なおさらだと。とても感動的なウェルカムを受けて良い意味で衝撃だった。少ない額とはいえど、台湾で結構な金額であったし、学生で収入のないわたしにとっては、これ以上ない支援であり、本当に嬉しかった。その後、結局一晩中、台湾マージャンをやらされて、高梁酒[ガオリャンジョウ]と呼ばれる、アルコール度数58度。アルコールそのものの味しかしない酒を"飲めや騒げや"とあつーいおもてなしを受け、かなりべろんべろんになったが、チャイニーズトラディショナルなおもてなしを受け、人生で最高のチャイニーズニューイヤーを過ごしたがこの日だろう。エリックのおっちゃんは驚くほどの酒飲みで終始、話続けて良いマンダリンの勉強になった。
よくよく考えてみると、気づかぬうちにわたしの人生にマンダリンというのは切っても切れない関係になったなぁ、とつくづく思う。今こうやってわたしが頑張れているのも、色んな周りの人に支えられてなのだ。小さなひとつひとつかもしれないが、振り返ってみると、数え切れない程の支えが積み重ねられている。今年のうさぎ年は、この小さくて大きい、大切なカルマを少しずつ次の世代に伝える為にも、奮起し、努力するラビット"関根"イヤーにしようと誓う今日この頃なのだ!笑
*よぎーな豆知識 -旧正月-*
意外にも、アジアではこの旧正月を祝う国は多い。中国をはじめ、香港、台湾、マカオはもちろん、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、そして、世界中に散らばるチャイナタウン。日本は前述の豆まきという形で残っているが、1873年以前は旧正月を祝っていたそうである。
さらには、お隣韓国もルナーイヤーと称して、この旧正月を祝うので、この際片っ端からアジア人にチャイニーズニューイヤーをセレブレートして、親交を深めるのはいかがだろうか?何事もお互いを知る事から始めると、良い関係を作れるはずだと思う。
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