オージーHipHop


HipHop音楽といえば、ラップ。いわゆる言葉遊びから派生されたとも言われている韻を踏む歌詞(リリック)で、周りを圧倒して多くの人を魅了する音楽であると同時に、攻撃性の強い、アグレッシブな音楽であるという印象もついていると思う。

ギャング同士の抗争を、音楽や踊り、ラップなどの言葉遊びで勝敗を決めるという要素が強かったようだけれども、いつしかそれはありとあらゆるメッセージを乗せて、発信するという要素も加わってきた。

元々、黒人音楽という物自体が強者(白人)に虐げられてきた所からの、抵抗という性質がある為、様々な形に隠れて、Jazzやゴスペル、ヒップホップという音楽のジャンルと形を変えてきたのだが、よぎーやよぎーにの皆さんは、Hiphopなんて聞かないんじゃないの?なんて皆さん思ってませんでしょうか??

ヨガをやってて、常々思う事は、彼らは決して特別ではなく、普通の人間なのだなぁ、と思う。聞いてて、当たり前でしょう?と思う人もいるかもしれないけれど、もちろんビールも飲むし、肉を食べる人もいる。音楽だって、ヒーリングミュージックやワールドミュージックだけではなく、レゲエが大好きな人だっているし、ヒップホップを好む人だっている。もちろん、ビートルズや80's, 70'sが好きだっておかしくない。なぁんとなくだけど、わたし達は勝手なイメージを作り上げてしまい、しまいには、ヒンドゥ音楽やマントラをいつも聞いているのがよぎーやよぎーに。。なんじゃないの?って思う人もいるかもしれない。

って、これは言いすぎ(笑)だけれども、特にヨガをやるにあたって、制限などはない。

強いていうならば、ヨガの前2時間は食事をしない事だろうか。水は飲んでも良いが、なるべくなら水分も減らしたほうがいい。というのは、西洋的に言わしてもらえばヨガはフィットネスの類であるから、激しい運動前の運動は控えた方がいいワケであって、哲学的な問題でもないし、食べ無すぎて倒れるくらいだったら、チョコバーや多少の糖分、エナジーバー、バナナなど、補給しても良いだろう。自己管理である。

音楽も同じで、ヨガを終えたら普通の人。ヒップホップだって大好きな人もいる。ただ、個人的な意見としては、お金や銃の話より、家族や友人・またメッセージ性が強いHipHopが好物である。

メッセージ性が強いというと、攻撃的であるというイメージも強いが、弱者が強者に対して、表現の自由を勝ち取るには、時としてアグレッシブにならなければならない時もあるだろう。平和的な攻撃的という共存をするにあたって、音楽に乗せて伝えるというのは、ひとつのアイデアであり、多くの人に染み込みやすいものだと思う。

日本で言えば、漫画のようなもので、日本人の大好きな漫画に風刺を入れ込めばソフトに多くの人に伝える事ができる。黒人の場合は、彼らの大好物の音楽とダンスというわけだ。

ワタシの感覚かもしれないが、オーストラリア人は基本的にアメリカが好きではない。北米カナダに住んだ環境と比べても、確実にアメリカを好んでおらず、大都市以外にスターバックスすらほとんどないのが現状である。テレビ業界はアメリカに支配されてるものの、やはりアメリカを好まない風潮にあるので、アメリカンヒップホップよりも、英国ロックやエレクトロミュージックが強いイメージである。アボリジニにおなじみのディジュリドゥですら、テクノやトランス調にリミックスされるほうが多い。

前置きが長くなってしまったが、あまりオーストラリアのHipHopに期待感を持っていなかったわたしだが、そのアメリカから来た、メッセージを伝える歌詞a.k.a リリックを最大に生かした、オーストラリアヒップホップでいや、もといアボリジニヒップホップでおすすめしたいシンガーがトップ写真のKylie Samboである。

何よりも嬉しいのが、アメリカでのアフリカンアメリカン(黒人)的存在といえば、アボリジニの人々であろう。オーストラリアにいる人は何度も見ているはずだし、来たことのない人も少しは知識があるはずだと思う。いわゆる、オーストラリアデイと呼ばれる日に侵略が始まった"弱者"にあたるアボリジニの人々が、彼らの人権を訴える為にHipHopという現代のアートに形を変え、素晴らしいリディムでメッセージを伝えるのだ♪


このイベントはAnti-Nuclear and Clean Energy Collectiveと呼ばれる団体が主催しており、反核とクリーンなエナジーを訴えかける活動の一環である。



彼女に出会わなければ、知る由もなかったであろう、"Muckaty" マッカティー

Don't waste the territory , this land means a lot to me, been living here for century, this place we call Muckaty.

エアーズロックと同様に、アボリジニグループからリースでレンタルをしているという名目でオーストラリア政府が、半強制的に開発利用をしていたノーザンテリトリーの土地は1999年にアボリジニに返還された。しかし、その後オーストラリア政府が不要の核廃棄物の投棄地域として有力候補にあがり、今もなお完全撤回されておらず反対活動が進んでいるという、いわく付の地域である。

オーストラリア人からしたら、だだっぴろい荒野かもしれないが、アボリジニの人々からすると、何世紀にも渡って一族が住み続けた聖なる地である。核によって生産される悪いカルマを背負うのは誰も好まないが、それを別の場所に責任を負わすというのは、勝手かもしれない。アボリジニの人々の決定ではなくても、聖なる土地にとっては悪いカルマを背負わされるだけである。それがどこに返ってくるかは、誰にもわからない事なのだ。

このイベントはブリスベンではなく、メルボルンの北にあるNorthcote(ノースコート)は歴史的には低所得者層の移民が住む街として敬遠されがちであったようだが、近年ではオシャレなカフェやレストランも立ち並び、若者に人気の場所ともなっているようだ。もし近くなら、高い値段ではないので、行ってみるのも良いかもしれないが、夜遊び・クラブ遊びは注意が必要である。もし、日本でのクラブ遊びの経験もなく、オーストラリアデビューする予定なら、誰か地元の人や夜遊びマスターに連れていってもらうのが良いかもしれない。Peaceな活動とはいえ、夜の街は自分で自分を守らなければならない、自己責任の国であるのは違いないと、小さく釘をさしてみる今日この頃なのだ。



↑メルボルンの街で流れる、オージーHiphopもなかなか悪くナイ!

Namaste,

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